『悪人』

「結局私はあの国道から離れられないんだなぁ。」
「俺も似たようなもんだよ。」
「家の目の前が海なんでしょ？」
「実際目の前に海があったら行き場をふさがれている気になるよ。」

ちょっと前にモントリオール国際映画祭で主演女優賞を
とっちゃって一気に話題になっちゃいましたね。
そういうのとる前に観たいんだけど。
話題になると客の質がどうもなぁ…ｗ

なんだろうこの俳優陣の演技力は…。
舞台が九州なので九州弁でちょっと引っかかるところはあるものの
そんなのお構いなしの雰囲気の作り方がすごい。
ちょっとでも場面にからむ人たちには
それぞれにあった心情と言葉がしっかり表わされていると感じた。

これだけ登場人物がいると誰かがいまいちだったりするんだけどなぁ。
監督とか演出の力なんだろうか。

話の半分くらいで一回号泣して満足しちゃって
実はそれ以降は蛇足とも言えそうなストーリー。
他の人はどう見てるんだろう…。
一度目のラブシーンの何と切ないこと…。
二度目のラブシーンの何と愛しいこと…。

全体として見て完成されたストーリーだとは思っていないけど
あそこの流れだけで十分に心がわしづかみにされました。

ちょっと今回はおまけっぽいけど。
今回の評価：★★★★★