2010年8月20日金曜日

ザ・コレクション・ヴィンタートゥール

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久々に平日に休みが取れたので献血終えてから
美術館へ。
公式HPはこちら

ヴィンタートゥール美術館が改装工事するので
いろんなとこに貸し出ししているみたい。
なんかどっかの有名な美術館と同じですね。
私はすっかり忘れていて見逃してしまったわけですが。

全90作品すべて日本初公開っていうのが売りです。
良かった作品を順に。

●アルフレッド・シスレーの『朝日を浴びるモレ教会』。
これは連作らしいです。
帰ってから調べるとほぼ同じ構図でさまざまな顔を見せるモレ教会を
書いていることがわかりました。
光が作り出す色の表現がよいです。

●フィンセント・ファン・ゴッホの『郵便配達人 ジョセフ・ルーラン』。
これは写真やポスターでは表しきれないほどの見事な
色彩を放っていました。
ゴッホが印象派に出会う前の作品だそうで、
何ともモダンアートのようでもあります。

●フェルディナント・ホードラーの『自画像』。
力強くさえ感じる深いしわ。
ふと見るとバランスがとれているのであまり感じないかもしれないけど
人間を表すにはかけ離れている色遣い。
もう晩年近くの年寄りが描いたとは思えません。

●ジョバンニ・ジャコメッティの『アネッタ』。
奥様のアネッタをモデルにしたそうで。
パステル調の優しい風合いなんですが、
幾重にも重ねられた色がよく見るとわかります。
ソフトな感じが画家のイメージ、息子を見ているかもしれない視線の
雰囲気をよく引き立てていると思います。

●エドゥアール・ヴィュイヤールの『室内、夜の効果』。
夜の闇、夜の光というものはこういうものかと思いました。
現在ではここまで闇と光を感じることはないですね。
人物たちの心も表れているようで少し怖いです。

●ヴィルヘルム・レームブルックの『振り向く少女の頭部』。
何ともいえない質感と少女の表情が
見る人によって見える表情を変えるのではないかと感じます。
結構引き込まれますね。


全体の感想として。

キュビズムとかそのあたりは合わないなぁとw
ま、時間もなかったのでいろいろ言えないんですが。

あとは美術館の所蔵展は私にとってはちょっと物足りない感じが。
目玉的なものから美術館のコンセプトに合わせたものまで
そろえるのでしょうけど、テーマ展示の方が好きだなーと思ったり。
でも、細川家とか天皇家の所蔵は面白かったなぁ。
国が統一されてるからかね?w

で、最後はいい点。
今回は照明がものすごくよかった。
(もしかして照明でだまされて良く見えてる?)と思えるのもあるほど。
保存の関係上、明るさは落としているという話なのだけれど、
方向とか明るさで展示物の良さが際立ったりしていたなと。
方向はかなり意図的にしていたと思います。
最初のドラクロワでかなり塗料を厚盛りしてるなー、と思ったら
全くそんなことはなく照明の関係でかなり立体的に見えていたみたい。

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