年明けてはじめてのビブリオバトルのメモ。
今回のテーマは「2015年に刊行された漫画」
メモをとりあえず貼り付けます。
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高柳望 フラッパーで2009年から2015年まで連載。6月号で完結。メモリアルでちょっとおまけあり。
2012年マンガ大賞第9位。明確には憶えていないんだけど、この時に読んでみようと思ったはず。
基本的に1話で1エピソード完結。無駄に引っ張ったりしないところが読みやすさになっている。(絵のテイストも含めて)
あらすじとして
31歳独身のハルミは要領が悪く、博士課程を終えるも、研究職に就くことはできず、中学校の臨時教員をしながら過ごしていた。ある日ずっと連絡の取れていなかった叔母の娘のクルリの保護者になることになる。突然同居することになった彼と彼女をつなぐことになったのはお弁当だった。
地理学に興味が湧く。
2014年の日本地理学会賞で社会貢献部門を受賞
2010年にブラタモリの制作チームがこの賞をとっていたりするw
主人公は地理学の助教授。愛知県の串原に実地調査に通い、昆虫食などの調査もしている。
地理学から変わらないこと、変わること人との関わりを生活にフィードバックさせて成長していく。雑務の処理能力はそれなり。
家族とは何かを考える話。
ハルミ:事故で両親を亡くす。しかも年の近いおばを迎えに行く途中で。
クルリ:もともと母子家庭。その上、中1で母親も亡くす。
なつき:両親別居中
マル:母子家庭で小学校の時に母親も亡くす。継父の家族と暮らす。
継父は奥さん4人目。
そこそこ家庭事情に恵まれていない登場人物たち。
でも、世相なのか、絵柄なのか悲観さはない。現代の家族のあり方、というものが提示されている感じがある。
当たり前に父母がいて兄弟がいてというのは恵まれている。私達の当たり前は他人にとっての当たり前ではない。
その中で共通の記憶をたどり、共通の思い出を作っていく過程こそこの漫画の面白さがあると思う。
一番好きなエピソードは先生の退官の話。白飯にふりかけとフルーツという一貫したシンプルさを貫いてきたひとが、報われる日。人と人とはどんなところで繋がっているかわからないし、わからないからこそ面白い。
開始当初はそれほど可愛いと思わなかったクルリがどんどん可愛く思えてくる。
微妙なレシピも突っ込んでくるw
途中の展開に度肝を抜かれる。
最後はハッピーエンド。
外しまくりな主人公が人のために動くというところだけは外さない。
残念さはあるがw
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発表時には細かい話は結構飛ばしましたね。
6年が自分の6年と同期しているというのと、
中盤あたりに書いている、共通の記憶からお弁当に至るところと
その後の共通の思い出を積み重ねていくところを
かなり話していたような。
今回は本当に作品選択に苦しんでました。
これから1年以内に完結しそうで大好きなタイトルが山ほどあって
来年もこのテーマをやるとしたら泡吹きそうです。
それでも、この作品を選んで、読み直して、
作品のテーマや意味、登場人物の心情を
改めて読み返して本当に良かった。
最後に。
とうとう勝ちました!
……今度こそ卒業かなw
なんとなく気軽に観戦側に回れる気がしますw
いやいや、卒業なんて。いやいや
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