2013年12月8日日曜日

『かぐや姫の物語』

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「私は生きるために生まれてきたのに!」

『火垂るの墓』、『おもひでぽろぽろ』なんかで有名な
ジブリのもう一人の巨匠、高畑勲監督の最新作。
公式HPはこちら

誰もが勉強したであろう古典の『竹取物語』。
それをほぼ忠実にアニメーションにしつつ、
自分の解釈をちょっと忍ばせ、
それを補うための追加要素を加えた作品。

キャッチコピーは「姫の犯した罪と罰」なんだけど、
もしかしたら人によってはこれ自体がじゃまになるかも。

ちょっとのアレンジがまたいい具合に効いている。
観終わって思い起こすたびに、
「ああ、罪と罰ねぇ。確かにこれは辛いわ」ってなる。

いつもながらに思うのは
翁と媼のかわいそうなこと。
なんであんな仕打ちに合わなければいけないんだろ。
ただ人が良くて、姫のためにと思って動いて。
最後はどうしようもない別れ。
原罪でも背負っているかのような痛たまましさを
思い起こすたびに感じてしまう。

アニメーションとしての表現はすごい。
これは時間かかるわ…。
疾走のシーンが一番だろうねぇ。

これも思い起こしてついついチェックしちゃったんだけど、
ちゃんと右左のながれがはっきりしてんのね。
帰るとき、都から離れるときは左に行き、
進むとき、都に行くときは右に行く。
さて、月に行くときは…。(見た人ならわかるものだけど)

お約束を押さえ、古典に忠実にしても、
これだけの物がまた作れるっていうのがすごいよなぁ。

キャッチコピーにちょっと引きずられてい待った感が
残念だったので、ちょっと満点はあげられない。

今回の評価:★★★★☆



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