2011年7月17日日曜日

『コクリコ坂から』

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「古いものを壊すことは過去の記憶を捨てることと同じじゃないのか!
人が生きて死んでいった記憶をないがしろにするということじゃないのか!
新しいものばかりに飛びついて歴史を顧みない君たちに未来などあるか!」

公式サイトはこちら

去年の『借りぐらしのアリエッティ』から一年。
脚本は宮崎駿、監督は息子の宮崎吾朗。
ずいぶん早く上げてきたなーという印象。
もちろん毎年観たいけど、
監督が息子のほうなのでまあ心配にはなる。
金曜にひさびさに『ゲド戦記』を観たからなおさらw

結果杞憂でした。
原作付きなので宮崎駿らしさはかなり薄め。
脚本やってるのにここまで駿っぽさを感じないのも
なかなかおもしろい。
画や色はまさにジブリなんだけどね。


翌年に東京オリンピックをひかえた日本。
エネルギーに溢れ、古いものを捨て、
がむしゃらに前に進もうとしていた時代。
坂の上の下宿屋を切り盛りする少女"海"。
彼女は毎日旗を揚げる。
誰かに何かを伝えようとして。
そんな彼女がひょんなことから取り壊しの危機に瀕している
"カルチェラタン"と関わることになる。
そこで出会う少年"俊"。
騒動の中二人の距離は近づいていくが…。

よくあるボーイミーツガールですね。
しっかりとドキドキさせてくれます。
でも、主題はそこじゃないよなぁ。
ガッツリ青春、友情ものですよ。
恋愛も友情の延長線上のようです。
なんというかところどころに
生徒同士の一体感を歌や音楽で
まとめているところがあって、
それが古臭いのだけど心地良い。
今の時代じゃ気恥ずかしいけれども、
なんとも羨ましく感じた。

舞台は50年前なんだけど、
半分ファンタジーのようで、
半分今に地続きになっている世界で
その不思議な感じがとても心地よかった。
(最初入り込むまでちょっと時間あったけどw)

俊の海に対しての態度とか、
さりげなく海をガードしてたりする仕草は
とても良かった。
しかもそこにはセリフがないんだよねぇ。
ふたりの距離とか、心を見てしまうシーンだよなぁ。
いくつかシーンがあるので、
それぞれなにか感じて欲しいところですね!

それほど期待してなかったんですが
これは良かったです。
サブキャラも良かったし!

…小さい子供には受けないだろうなぁw

今回の評価:★★★★☆

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